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大人の学び直し英語【8】

文構造 主語の補語とは?

大人の英語学び直し、まずは文構造からということで、主語、動詞、目的語を見てきました。動詞の後に前置詞なしで置かれた名詞は目的語であることが多いですが、一部の動詞は「補語」を取ることもあります。今回は補語の使い方を確認しましょう。

 

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be動詞とは=(イコール)でいいのか

He is our store manager.
彼は当店の店長です。 

この例文で、our store managerは主語Heの「補語」だと言います。

英語を習いたての頃、「be動詞って=(イコール)のようなものだな」と思っていました。

He = our store manager

主語の補語とは、主語とイコールで結ばれるものだ、と。

便宜的にこう考えておいて、その時は英語の成績に何ら問題はありませんでした。当時の私同様、「イコール」の考え方で何も不便を感じないという方も多いようです。その場合は、説明は飛ばして練習問題に進んでいいと思います。

 

英語でも=(イコール)をbe動詞で置き換えることはある

私たちが人生で最初に習うイコール(=)は

1+1=2

ではないでしょうか。
これを英語では、 

1 plus 1 equals 2.
と読むこともあれば、
1 plus 1 is 2.
と言うこともあります。 

ここでは確かに”is” は =(equal)と同じですね。

 

補語は「=(イコール)」では説明しきれない

He is our store manager.

この例文で、store managerであることは、Heの職責にすぎないわけで、Heと正確にイコールではありません。Heはもしかすると休日にはバンドでギターを弾いていて、彼自身のアイデンティティはミュージシャンかもしれないのです。

He is an excellent guitarist.
彼はすばらしいギタリストである。 

家に帰れば良き夫、良き父かもしれませんし、父としてはよくても夫としては最低かもしれません。その逆かもしれません。

He is a good father but not a good husband.
彼は良い父だが良い夫ではない。 

では、どう捉えればいいのでしょうか。
Heは分類によってはstore managerという集合に属する」と考えてはいかがでしょう。その他の分類によってはhusbandfatherの集合に属するということになります。

 

主語の補語とは

主語の補語とは、主語の属性、性質、状態、または定義などを表すものです。なんだかめんどくさいですね。ですが、真実とはめんどくさいものかもしれません。

be動詞のほか、appear, become, feel, get, look, sound, smell, stay, taste, turn, die
などが主語の補語を取ることがあります。 

He became a pharmacist.
彼は薬剤師になりました。(彼は薬剤師という集合に入る) 

He is a student.
彼は学生です。(学生という集合に入る) 

He is a Japanese.
彼は日本人です。(日本人という集合に入る) 

He was kind.
彼は親切だった。(性質) 

He looks tired.
彼は疲れているようだ。(状態) 

It smells good.
それは良い匂いがする。(性質/状態) 

The highest result of education is tolerance.” (定義)
教育の最高の結果とは寛容である。(ヘレンケラーの言葉)

 

どんな品詞が補語になるか

上の例からお分かりのように、補語になるのは主に名詞か形容詞ですが、名詞的なものや形容詞的なものも補語として使われます。

To learn is to change.
学ぶとは、変わることだ。 

to changeが補語ですね。changeは動詞ですが、toが付くことで「学ぶこと」という意味になり、名詞化されます。いわゆる不定詞の名詞的用法です。

因みに、この例文では主語も不定詞の名詞的用法ですね。

 

目的語の補語もあります

今回は主語の補語について見ました。目的語の補語というものもあります。それはまた別の機会に勉強しましょう。

 

練習問題

日本語の文に合うように、(   )に動詞を選んで入れてください。同じ動詞を2回使ってもかまいません。必要なら適切な形に直してください。なお、すべての文に補語があるとはかぎりません。

動詞: be, become, feel, look, watch, listen, sound, smell, stay, taste, turn, die

1. The mountains (   ) beautiful from distance.
遠くからは山は美しく見える。

2. These maple leaves (   ) red in fall.
これらの楓の葉は秋には赤くなる。

3. Skiing has (   ) very popular in the country.
その国ではスキーはとても人気になった。

4. We should (   ) at the facts.
私たちは事実を見るべきだ。 

5. False friends (   ) worse than open enemies.
偽の友達はあからさまな敵より悪い。 

6. This rose (   ) lovely.
このバラは快い香りがする。 

7. He was born poor but (   ) rich.
彼は貧しく生まれたが、死ぬときは裕福だった。 

8. The dog (   ) out the thief.
犬は泥棒を嗅ぎ出した。 

9. My aunt tried to (   ) young by all means.
叔母はあらゆる手段を尽くして若さを保とうとした。 

10. A brand name should (   ) cool.
ブランド名はかっこよく聞こえないといけない。

 

解答・解説

1. look
beautifulはmountainsについて言っているからmountainsの補語。 

2. turn
redはleavesについて言っているのでleavesの補語。 

3. become
popularはSkiingのことについて言っているのでSkiingの補語。
なお、主語のSkiingは動詞skiの動名詞で「スキーすること」の意。 

4. look
look at で「~を見る」
factはWeのことではないから補語ではない。 

5. are
beを主語に合わせて活用させ、形を変えてareを入れる。
worseはFalse friendsのことなのでFalse friendsの補語。
worseはbadの比較級で「もっと悪い」。 

6. smells
三人称単数なので動詞にsを付ける。
lovelyはThis roseについて言っているのでThis roseの補語。 

7. died
彼はもう死んだので過去形にする。
richはHeについて言っているのでHeの補語。 
なお、この文ではpoorもHeの補語である。

8. smelled/smelt
smellの過去形はふたつある。
the thiefはThe dogのことを言っているのではないので、補語ではない。 

9. stay
youngはMy auntについてのことなのでMy auntの補語。 

10. sound
coolはA brand nameについてのことなのでA brand nameの補語。

 

ライタープロフィール●外国語人

英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点
https://www.znd-language.com

 

 

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