中学英語からまるっとおさらい!
大人の学び直し英語【11】
文構造 名詞を修飾するもの 1
これまで、英文を文として成り立たせるのに必要な骨組みを見てきました。今回は、無くても文としては成立するが、文をより豊かなものとする修飾語について見てみましょう。修飾語といってもいろいろありますが、名詞を修飾するのはどんな言葉でしょうか。
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名詞を修飾する言葉:形容詞
名詞は文の中で主語や目的語、補語になることがありますね。
そんな名詞を詳しく説明する代表格が形容詞でしょう。
You were a cute baby.
Youは主語、wereが動詞、babyはかつてのYouで、補語になっています。
名詞babyを修飾しているのは形容詞cuteですね。
意味:あなたは可愛い赤ちゃんだったよ。
名詞を修飾する言葉:分詞
分詞も名詞を詳しく説明したり特定したりします。
分詞には動詞の現在分詞 -ingと動詞の過去分詞があります。
The President agreed to speak to the waiting journalists.
The Presidentが主語、agreedが動詞、to speakは「話すこと」という意味で目的語になっています。
The President agreedで「大統領は話すことに同意した」となります。
話す相手はjournalistsですが、前にwaitingという現在分詞が付いています。
the waiting journalistsで「その待っている記者たち」という意味になります。文全体が過去なので、「待っていた」と訳した方がいいですね。
意味:大統領は待っていた記者たちに話しをすることに同意した。
名詞を修飾する現在分詞と過去分詞の使い分け
現在分詞と過去分詞の使い分けは、前回補語のところで見たのと基本的には同じです。
1. Encouraging parents give positive messages to their children.
parentsが主語、動詞はgive、messagesは目的語。
意味:勇気づける親は子どもたちにポジティブなメッセージを伝える。=子どもを勇気づける親は、子どもたちにポジティブなメッセージを伝える。
2. Children encouraged by their parents become confident and generous.
childrenは主語、動詞はbecome、confident and generousは補語。
意味:親に勇気づけられた子どもたちは自信と思いやりを持つようになる。
上のふたつの例文では、どちらもencourage「勇気づける」という動詞の分詞が使われています。
1の例文では、現在分詞encouragingになってparentsという名詞を修飾しています。
2の例文では、過去分詞encouragedになってchildrenという名詞を修飾しています。
encouragingが修飾するのは勇気づける側。
encouragedが修飾するのは勇気づけられる側。
つまり、修飾される名詞と分詞の関係を見て、その名詞がその行為をする方なら現在分詞、される方なら過去分詞というわけです。
過去分詞は受け身の文を作るときも使われますが、受け身の性質は名詞を修飾するときも保たれると考えればいいでしょう。
名詞を修飾する分詞の位置
1の例文では分詞が前から名詞を修飾し、2では後ろからになっています。
分詞1語なら一般的に名詞を前から修飾し、他の語も一緒にくっついている場合は後ろからになります。2ではby their parentsが加わって修飾語が長くなっていますね。
次回も名詞の修飾語について見てみましょう。
練習問題
空所に入るものを選んでください。
1. Hard ( ) is not always healthy.
a) learn b) workout c) strong
2. They took some pictures of the ( ) animals in Australia.
a) adore b) adoration c) adorable
3. I tried to ( ) her up but failed miserably.
a) cheer b) cheerful c) cheering
4. It was a courageous ( ) at that moment.
a) decide b) decisive c) decision
5. We are looking for a ( ) flat in the area.
a) furnishing b) furnished c) furniture
6. A brief but ( ) silence ensued.
a) embarrassing b) embarrassed c) embarrassement
7. She is a ( ) novelist and philosopher.
a) distinguishing b) distinguished c) distinguish
8. My grandfather had a deep ( ) with the sea.
a) fascinating b) fascinated c) fascination
9. He was a ( ) star of the cinema.
a) rising b) risen c) rise
10. The list of ( ) species includes nearly 600 fishes.
a) endangering b) endangered c) danger
解答・解説・和訳
1. b) workout
空欄の後に動詞があるので、主語が来なければならない。名詞が必要であり、hardはそれを修飾しているとわかる。hardには副詞もあるが、この場合「きつい」という形容詞。
a) learnは動詞、c) strongは形容詞である。
workoutは動詞としても使われるが、ここでは名詞だと見当をつける。なお、work outと二語で表記すると「トレーニングする」という動詞になる。
not always:いつも~とは限らない
意味:きついトレーニングが常に健康的とは限らない
2. c) adorable
冠詞+空欄+名詞となっているので、名詞を修飾する単語が入る。
a) adoreは「熱愛する」、b) adorationは名詞で「熱愛」「礼拝」
意味:彼らはオーストラリアでその愛らしい動物の写真を撮った。
3. a) cheer
try+不定詞で~しようとする。cheerには動詞と名詞がある。
b) cheerful は「陽気な」、cはaの現在分詞。
意味:私は彼女を元気づけようとしたが、ぶざまに失敗した。
4. c) decision
形容詞courageous+空欄+前置詞となっているので、空欄には形容詞に修飾される名詞が入るはず。
a) decideは動詞「決める」、b) decisiveは形容詞「決定的な」
意味:それはその時点で勇気ある決断だった。
5. b) furnished
flatは名詞「アパート」の意味でもよく使われる。
冠詞+空欄+名詞なので、名詞を修飾するものが入る。
furnishは動詞で「家具を据え付ける」
アパートは「家具を据え付けられる」側なので、過去分詞にする。
c) furnitureは名詞「家具」
意味:私たちはこの辺りで家具付きのアパートを探しています。
6. a) embarrassing
ensuedまで動詞はないので、その前までが主語。
名詞silenceを修飾するのがbriefと空欄である。
embarrassは動詞「気まずくさせる」
沈黙は人を「気まずくさせている」側なので、現在分詞
c) embarrassementは「気まずさ」という名詞
意味:短いが気まずい沈黙が後に続いた。
7. b) distinguished
distinguishedは「名高い」という形容詞として辞書に載っているが、元は動詞distinguish「区別する」の過去分詞。「名高い」ということは「他の人から区別された」ということ。
意味:彼女は著名な小説家であり哲学者です。
8. c) fascination
冠詞+形容詞deep+空欄になっているので、名詞を入れる。
a, bは動詞fascinate魅了するの分詞。
意味:祖父は海に深い魅惑を感じていた。=祖父は海に魅了されていた。
9. a) rising
この場合のstarは人気者という意味の「スター」だが、元の星というという意味の影響でrise「昇る」が使われる。彼が昇るので、現在分詞。
意味:彼は映画の新星でした。
10. b) endangered
endangerは「危険にさらす」speciesは危険にさらされている側なので、過去分詞。
意味:危険にさらされた種のリストには約600の魚類が含まれている。=絶滅危惧種のリストには約600の魚類が含まれている。
ライタープロフィール●外国語人 | |
英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点 |