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大人の学び直し英語【24】

文構造 ひとつの動詞に目的語+補語 – SVOCの文

ひとつの動詞に前置詞なしで名詞がふたつ。前回と前々回では、目的語がふたつある場合について、書きました。ただ、動詞の後に名詞がふたつあるからといって、常にどちらも目的語だとは限りません。ふたつ目の名詞が補語となっている場合もあります。今回は目的語の後に補語が続く文を見てみましょう。

 

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主語+動詞+目的語+(目的語の)補語

まず、次の文を見てください。

She named the cat Tama.

動詞はどれでしょうか。
namedと活用しているので、ここではnameが動詞として使われているのがわかります。
the catは「冠詞+名詞」、Tamaは固有名詞。どちらも、前置詞なしの名詞です。
Tamathe catの名前だということは想像がつくでしょう。
She named the catで「彼女はその猫を名付けた」
どんな名前を付けたかが後に続くTamaです。 

意味:彼女はその猫をタマと名付けた。

the catが目的語、Tamaは目的語の補語となります。

 

ふたつめの名詞が目的語か補語か、どうやって見分ける?

上の例では、The cat is Tama.という文が成り立ちます。

「主語+動詞+名詞1+名詞2」の文で、名詞2が目的語か補語か知りたいときは、名詞1を主語、名詞2を補語とした文が成り立つかどうかで確かめることができます。

例えば

Asumi’s friends call her Ami.
意味:アスミの友達は彼女をアミと呼ぶ。 

動詞 call
名詞1 her
名詞2 Ami

主語に置くため、herを主格のsheにします。

She is Ami.

という文が成り立つので、Amiherの補語です。

 

単語が同じでも構文が違うと意味が変わる

上の例文では、動詞callの後のherは目的格「彼女を」です。所有格「彼女の」と同じ形なので気をつけましょう。ここでherを所有格だと思って「彼女のアミ」としても意味がわかりません。

次の文と比べてみましょう。

Call me a taxi.

これはどういう意味でしょうか。
「私をタクシーと呼んでくれ」ではありません。
I am a taxi. という文は成り立たないので、a taximeの補語ではなく、mea taxicallの目的語となっていることがわかります。

この文は、次の文と同じ意味です。

Call a taxi for me.
意味:私にタクシーを呼んでくれ。

 

「主語+動詞+目的語+(目的語の)補語」に使われる動詞たち

他にはどんな動詞がこの構文を作るのでしょうか。 

They appointed Takashi captain.
意味:彼らはタカシをキャプテンに任命した。 

I consider his remark a gross impertinence.
意味:私は彼の言葉をひどく失礼だとみなす。 

The queen made the athlete a knight.
意味:女王はそのスポーツ選手をナイト(騎士)とした。

他にもありますが、いつも構造に注意していれば、大きく間違えることはないと思います。 

ところで、目的語の補語になるのは名詞だけとは限りません。
次回は目的語の補語が名詞以外の場合を見てみましょう。

 

練習問題

(  )の中に入る言葉を選んでください。

1. I’ll call (  ).
1) his 2) he 3) the doctor 4) they

2. My mother named (  ).
1) he Yuji 2) my brother Yuji 3) Yuji my brother 4) Yuji he

3. What do you call the flower (  )?
1) her 2) English 3) in English 4) him

4. The training would make (  ).
1) a better manager him 2) he a better manager 3) a manager better him 4) him a better manager

5. I made (  ) for her birthday.
1) her a cheesecake 2) a cheesecake her 3) a her cheesecake 4) she a cheesecake

6. The best way to destroy an enemy (  ) to make him a friend.
1) has 2) is 3) you 4) your

7. I don’t find (  ).
1) he a thoughtful person 2) a thoughtful person him 3) a thoughtful person he 4) him a thoughtful person

8. We found (  ).  
1) the home a puppy 2) its a puppy 3) his a puppy 4) the puppy a home

9. I consider (  ) of this school.
1) you valuable 2) valuable you 3) you a valuable asset 4) a valuable asset you

10. Ms. Honda appointed (  ).
1) me head chef 2) head chef me 3) I head chef 4) head me chef

 

解答・解説・和訳

1. 3
意味:私は医者を呼びます。

2. 2
my brotherは目的語、Yujiはその補語
意味:母は私の弟をユウジと名付けた。

3. 3
the flowerは目的語、Whatがその補語となる。
疑問詞なので文頭に来る。
意味:この花を英語で何といいますか。

4. 4
himが目的語、a better managerがその補語。
意味:その研修は彼をより良い支配人とするでしょう。=その研修で彼はより良い支配人となるでしょう。
(managerの意味は場合によって異なる)

5. 1
herもa cheesecakeも目的語。
意味:私は彼女の誕生日に彼女にチーズケーキを作った。

6. 2
(  )の前までが主部。(  )の後ろはその補語となる。
主部と補語を結ぶ動詞が必要。
A is B.という構文である。
主部の中のan enemyはdestroyの目的語。
make him a friendの部分は動詞+目的語+目的語の補語。
意味:敵を滅ぼす最良の方法は、その敵を友としてしまうことだ。
(リンカーンの言葉)

7. 4
himが目的語、a thoughtful personがその補語。
意味:私は彼を思いやりのある人間だとは思わない。

8. 4
the puppyもa homeも目的語。
意味:私たちはその子犬に家庭を見つけてやった。

9. 3
youが目的語、a valuable assetがその補語。
後ろにofが続いているので、名詞assetが必要。
意味:私はあなたをこの高校の貴重な宝だと思っているのです。

10. 1
meが目的語、head chefがその補語。
意味:ホンダさんは私を料理長に任命した。

 

ライタープロフィール●外国語人

英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点
https://www.znd-language.com

 

 

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